10月のイタリア料理教室のスターターは…「ファリナータ」

今月のレッスンのスターターは、久しぶりの「ファリナータ」、教室で愛用しているオリーブオイル「アルドイーノ」の故郷リグーリアの郷土料理です。


リチェッタに秘密はなくて、レッスンでご紹介する私の配合も粉&三倍の水、と本場と同じ、ジェノワーズやシュー生地同様に黄金率みたいなものがありますからね。


ただし、本場のピッツェリアやファリナータの専門店ではファリナータ型を使ってオーブンで焼くところを、家庭で復習しやすいようにフライパンを使って、表面はカリカリ、中はふわっとしたとびきりおいしいファリナータの焼き方を教えます。


シンプルなものだけに素材が大事!昔と違って今はイタリアのひよこ豆の粉も輸入されていることが大きいですが、味つけの決め手のオリーブオイルも塩もいずれもお気に入り。




私がファリナータを最初に食べたのは中目黒のカッシーナカナミッラ、当時は岩坪さん(現「イル・プレージョ」オーナーシェフ)がシェフでした。


海好きとしては大好きなリグーリアを何度も訪れたけど、ピッツァ同様にイタリアでは夜食べるイメージなので、短い旅では口にする機会がなくて…ファリナータを教えることにしたから昔のBlogを読みかえしていたのですが、奇しくもちょうど昨日5周年を迎えた代々木上原のイルプレージョの岩坪シェフがフェイスブックに長文をよせていらして、胸が熱くなりました。


イルプレージョがオープンした秋、友人のバースデー祝いで伺って、岩坪さんの焼いた豚肉のおいしさに感激したこと、忘れられません。私はセロリ好きだし、生徒さんもきっとお好きに違いない!と思って尋ねた「セロリのジェラート」、細かい配合を聞きだすつもりはなかったのですが、生徒さんにお配りしたかったビリエッティー二(お店のカード)とリチェッタを書き付けたメモを出勤前にシェフが自転車で教室まで届けてくれたのは、もう5年前のことなんだな〜って感慨深く。


アルポンテのある日本橋浜町にも脚を向けては眠れませんが、つい先日還暦!を迎えられたアクアパッツァの日高シェフがとびきり面倒見のよい方だったから、お弟子さんも皆さんそれぞれ立派なシェフになられてもいつも惜しみなくアドバイスをくれて…私がおいしいレシピを紹介すれば、生徒さんのご家族やご友人にもおいしさが伝わっていきますから、こんな幸せな連鎖はありませんよね〜。


来月11月23日で教室もとうとう24年目に入ります。イタリアが本当に大好きで、悩み多き若かりし頃の自分を救ってくれたイタリアへのご恩返しのつもりで仕事を続けてきました。当初お菓子の先生を目指していたこともあって、イタリアについては深く理解していたつもりでもイタリア料理の技術に関しては教室をスタートしてから学んだことも多く…たくさんのシェフたちに助けて頂いて今があります。私自身サロネーゼといったライフスタイルでもないために気持ちのうえでは料理人の皆様と同じ思い、体力落ち目で再び悩ましいこの頃ですが、日本のイタリア料理業界の片隅でなんとか続けていけるといいな。





公開記事ですので、FBをなさっていない方のためにも岩坪さんの五周年コメント、転載させて頂きますね。


「お客様、生産者さん、流通業者さん、応援して下さっている方々、イル・プレージョのスタッフのみんな。

2017年10月5日、イル・プレージョは5周年を迎える事が出来ました。

多くの方の支え合ってのリストランテ、僕の表現の場、イル・プレージョのみんなの表現の場です。自分一人では何一つ成し遂げられない事を絶対に忘れはしません。

本当にありがとうございます。

2012年10月5日のオープン前後は記憶があまりなく、余裕がないと言うか意識がしっかりしていたのか怪しいくらいです。

「常に満席で大変だった」ので無いんです。

なにしろオープン後の半年間は常に大赤字で月末を迎えるのが怖くてしょうがなかったくらいですから。オープン3ヶ月後にはもう金策に走り回らなければいけなかったです。

自分の想定以上の赤字です。

その傷跡が未だ沁みています。

リストランテを経営、運営するのがどれだけの能力を必要とするのかわかっていなかったんですよね。要するに能力不足だから大変だったのでしょう。

オープンしてから1年程経った頃、5周年を迎えられれば色々と落ち着いているだろうと希望半分で想像していました。

今はリストランテ経営の大変さってあんまり変わらないものなんだなぁと思っています。

さすがに記憶が飛ぶ程ではないし、経営者としての感覚は少しは身に付いて来たかとは思いますが。

経営が苦しかった時期、上向いて利益が少しずつ出て来た時期、再び苦しくなった時期、見失わずに守って来た事があります。

美味しい料理を作りたいという想いと行動です。

そしてそれを食べて幸せな気持ちになってもらいたい。

ワインやサービス、このリストランテで過ごす時間を含めて楽しんでもらいたい、喜んでもらいたい。

自分は料理人です。経営者として店をしっかりと運営する責務を持った立場ですが、料理人です。

この先ずっと、自分を見つめ、自分の身の周りを見つめ、自分の生きているこの世界を見つめ、僕がその時良いと思った事を美味しい料理として表現出来るように成長し続けていきたい、力を付けていきたいと思います。

どうか皆様、これからもイル・プレージョをどうぞよろしくお願い申し上げます。

感謝。

2017年10月5日

il Pregio オーナーシェフ

岩坪滋」



La Cucina Oliva di TAMAO TANAKA

南青山で楽しく学ぶ、 おもてなしイタリア料理、西洋菓子、そしてWASHOKU。 家庭のキッチンでレストランに負けない美味しさが生まれる とっておきのレシピを教えます。 いつものおかずがおもてなし料理に変わる、季節の和食のレッスンも! 日々の食事やおもてなしを、もっと美味しく。

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