4月のイタリア料理教室の食材あれこれ
イタリア料理を作るのに大事な3つ、美味しい塩とオリーブオイル、そしてフレッシュハーブのほかに、もちろん素材が一番大事!教室のアオモノも魚介も築地の場内からやってきます。
今月のメニューでいうと、まずは「フェンネル」。基礎科でも教えている「シチリア風オレンジのサラダ」、昔と違ってタロッコみたいな赤いオレンジも手に入るので、帆立を加えたアレンジを久しぶりに紹介します。
和製イタリアーナとしては「フェンネル」と呼ぶと全くピンときませんが、「フィノッキオ」と書くと皆さんにはわかりずらいので、ここは80歩(笑)譲って、リチェッタ(レシピ)にも「フェンネル」と表記しました。
まずは国産のフェンネル↑、だいぶ作る農家さんが増えているようで。立派なサイズ!
「手に入らない場合はセロリで代用」とリチェッタにも書いていますが、やっぱりフェンネルにはフェンネル特有の香りがあって、ホントのところはセロリとは全く違う野菜なのです。カルチョッフィ(アーティチョーク)とフィノッキオは、イタリア料理には欠かせない野菜なので、「高い〜売れない〜鮮度の悪い野菜を買って、美味しさが今ひとつ理解できない」という悪の連鎖は断ち切って、ズッキーニくらい当たり前に国産のそれが出回るといいのになぁ、と思います。
土壌が違うと野菜のカリウムなど違ってしまうのは仕方ないにせよ、日本の生産者の方は研究熱心なので、いまに本場に近いものを上手に育てるはず。
こちらが輸入もの、「やっぱり香りが違うと仰って、こだわって輸入モノを使うシェフもいらっしゃいます」とアオモノの担当さんから聞いたので両方とって比べてみました。
カブの部分の風味はそんなに変わらない気がするのですが(で、なぜか、いずれもイタリアで食べていたそれには及びません、残念!)、なぜなのか葉っぱの香りはだいぶ違います。
輸入モノは若干高くて、高級輸入フルーツのように、ありがたーい感じで届きました。それでも都内の高級スーパーに並ぶフェンネルの半値近いから、生徒さんにはご予約も承りますね。
メカジキ。試作は小売で買うため、昨日2キロアップの塊が届いて、早速焼いてみました。
イタリア料理には「背を使う」のがセオリーだけど、脂ののった冬とは様子が違って、「もう少し脂があってもいいかしら?」と考えて、「木曜の注文ぶんは腹に替えてほしい」と魚やさんに電話をすると(=本日水曜は定休なので)、「時間が経つと脂がのってくるんです。明日もう一度食べてみてから決めたほうが…」とお魚博士の三代目。
「脂が真っ白なのはよくないそうで、黄色かったり赤みがかったピンクのほうが美味しいと言われています」と。
最近では都内の高級店やこだわりのお店は産直で野菜や魚を取り寄せるので、築地の業者さんたちは苦戦を強いられています。
そして、場内からの配達も必ずしも「モノがよくてお値打ち」なわけでもないのですが、長いお付き合いなので、少量でも届けてもらえることがまず有り難いし(=青山界隈にはよい小売がないので、何でもかんでもキノクニヤさんで買っていると大変なことに…)、なんとか丁寧に意思疎通を図って注文し、モノがよくない時は苦手な文句も面倒臭がらずにたまには言って、少しでもよいものをレッスンでも使いたい、と頑張ってはいるのだけれど…たまぁに今月のパスタに加える海老みたいに涙するものが1.8キロも届いちゃったり。事情はレッスンでお話しますね。
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