2月のイタリア料理教室のドルチェ「トルタ・パラディーゾ」
2月のイタリア料理教室のドルチェは「Torta paradiso(トルタ・パラディーゾ)」、ロンバルディア州の郷土菓子、パヴィアが発祥の地と言われています。
「ティラミスー」や「ズッパ・イングレーゼ」と並ぶ有名なイタリア菓子で、パヴィアからイタリア全土に広がった後、世界各地のイタリアンレストランでも作られるようになりました。例えばリトル・イタリー(行ったこともないのですが〜)にあるような、テーブルに赤と白のチェックのクロスがかかっている懐かしいお店のドルチェワゴンにあるタイプ、最近のリストランテでは見かけることがありません。
が、ちょうどよい具合に「オッソブーコ@ロンバルディア州の郷土料理」とストーリーもつながるし、個人的に懐かしい思いもあって、久しぶりに作ってみたくなりました。
他のお菓子同様に「トルタ・パラディーゾ」にもやっぱり黄金比のような配合があるけれど、今年はバターに一工夫してリニューアル、バターがこんなにたっぷり入っているのに、口当たりよくとても軽い仕上がりです。
ひと手間かけたら、美味しいバターミルクもできるのでそれでパンケーキを焼く楽しみもありますが、「Burro chiarificato」は、イタリアだとこんな感じでスーパーでも売っているのですね〜。「ミラノ風カツレツ」を作るのにもとっても便利。
なにゆえ「天国のお菓子」と言われるようになったのか、長いStoriaをレジュメでつけました。かの有名な「パヴィアの僧院」を舞台にした曰くは実にユニークで多少の尾ひれはあるような気もしちゃうけど、レッスンでもお話したように、ガルダ湖のほとりにヴィラ(別荘)をもっていたマリア・カラスが好んでよく作ったお菓子だともいうのは真実で、「マリア・カラス風トルタ・パラディーゾ」のリチェッタはイタリアに今でもたくさん残っています。
本国ではおやつや朝食で食べるのが一般的で、できあがりにクリームをサンドしたり(こんなイメージなのですが、「シベリアケーキ」を例えに出しても伝わらないクラスも…世代差)、小さな子どもたちは牛乳に浸して食べたりも。
教室では普段は高千穂発酵バターを使っていますが、このお菓子にはタカナシの普通の無塩バターを使いました。
ネーミングの言われはいろいろですが、創案者だと言われている、Enrico Vigoni( エンリコ・ヴィゴーニ )のパスティッチェリア(お菓子やさん)は今なおパヴィアにあるそうです。こちらも訪ねてみたいですね。
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