香りは脳のご馳走


何度も書いてきたことだけど「香りは脳のご馳走」といいますが、本当に。


そして、香りは記憶を呼び戻すもの、これは医学的にもだんだん検証できてきていることのよう。


「脳には本能や情動を担当する「大脳辺縁系」と思考を担当する理性的な「大脳新皮質」という部分があります。前者の大脳辺縁系に海馬と呼ばれる記憶をつかさどる器官があって、あらゆる情報はいったん短期記憶として海馬に保管されます。そして何度も思い出すような情報は海馬で長期記憶に変換されるのです。

実は五感の中で嗅覚だけが、この海馬に直接情報を送ることができます。嗅覚以外の五感による情報はいったん大脳新皮質を通って海馬に運ばれますが、嗅覚の情報は大脳新皮質を介しません」(https://studyhacker.net/columns/aroma-brain より転載)




「台湾マスター」改め、「和製イタリアーナ」としてイタリア界復帰の準備第一弾で、ルームスプレーを替えました。


鬱陶しい梅雨の季節〜真夏にかけて、古いマンションなので排水まわりから、どんなに掃除を頑張ってもドブ臭いような残念な匂いがしてきます。


何しろ(余分な香りはなるべく避けたい)料理教室ですし、毎日掃除をしているし、窓を開けて換気をよくするほうだから(これも実は欧州気質らしいです、フレッシュエア、大事!笑)、アロマを焚いたりこういうものに頼るより、ホントは自然なままにしておきたいのですが。


いつものように音楽を聴きに休憩にZARA HOMEに立ち寄って、SALEを覗いたら、気になっていたこのルームスプレーがお値打ちになっていました。


親しいひとは気づくかもしれないけれど、このグリーンハーブは私好みの香りというわけではありません。


なぜ気になったかというと、ミラノにさんざん通っていた頃は、BFのところか大石敦子さんのレジデンスに泊めてもらっていたわけだけど、「ミラノの姉」が使ってらしたルームスプレーは「レルボラリオ(L'ERBOLARIO)」のものでしたが、こんな感じで。グリーンハーブのテスターを嗅いだときに、(私にとっては)「あぁ、ミラノの香りがする」と…今は白金に遊びに行くとお香が焚かれていますけど、当時の敦子さんのお部屋はこれに似た香りでした。




現在はミラノに本社を構えているようですが、確かボローニャが本拠地、「Erbosteria(薬草を使った薬局)」からスタートした会社です。こういうジャンルだと、日本では「サンタ・マリア・ノヴェッラ」がつとに有名ですが、私は石鹸なんかもレルボラリオの製品が好き。店舗によってはハーブティもその場でブレンドして量り売り、よく眠れるようになるブレンド、久しぶりに次回は買ってこようかな。





特にZARA好きなわけではないけれど、大衆ブランドとはいえZARA HOME、やっぱりヨーロッパのテイストです。


ご近所調達主義としては、私の部屋@吉祥寺ロンロン〜フランフラン@外苑前の時代より、ヨーロッパ度が高まってよかったような…家の中は、気づくと、花瓶もテーブルクロスもZARA HOMEのものだらけ。

イタリアーナの友人と並んでファッソーネ牛の肉をスライスしていたら、彼女が「Che profumo(なんていい香り)!」」と。


これはこのところのストレスで、年末に強打して以来どうも鼻の調子がおかくて、小学校以来出さなかった鼻血がでたり、以前のようには嗅ぎ取れず…とはいえ、キッチンで魚をおろしたあと鱗一枚どこかに落ちていてもわかるくらい嗅覚だけはよかったので、標準よりは遥かによかろうとは思うのです。でも、視力もそうだけど、見えたはずのものが見えないとかって比較の問題、本人には悲しく小さなストレスになることですよね。なかなか治らない、視力のようにもう戻らないとなると大きなストレス。


な〜んていっても、いろいろ仕方ありません。長く使ってきた機械と同じ、年を重ねたらいろんなことが起きるから、メンテナンスに励みつつ、どこかでうまい具合に折り合いをつけて、上手に付き合っていかないといけませんよね!


しばらくして肉の温度があがってきたら、私にもしっかりわかった香ばしい香り、子牛なのに軽い熟成香がする。「料理をするときは五感を働かせて」とレッスンでもいつも繰り返して言うことだけど、加熱にかかる前から料理は始まっている。傷んでいないかはもちろんのこと、どんな可能性を秘めた食材か、どんなソースを合わせるべきかもわかります。



そうそう、先週木曜は久しぶりに横浜ビコローレにランチに伺いました。


不思議なくらい、この場所に降り立つとイタリアの香りがするのですよねぇ。


日本にはおいしいイタリアンがたくさんあるけど、シェフともなるとご多忙ですし、一週間以上お店をあけてイタリアに行くことはなかなか難しいのだと思います。そんな中でも毎年時間も予算もやりくりして奥様やときにスタッフとともにイタリアを訪れてらっしゃる佐藤護シェフの厨房ならではの香りなのだなぁ、と思う。


最初の留学はフィレンツェのレジデンスで1人暮らしでしたが、もう少しイタリアに残りたくなって、語学学校の先生にアパルタメントを紹介してもらい、フィレンツェ郊外でイタリア人男女三人としばらく暮らしました。住宅街でしたから、夕方チェントロからバスで帰ると、あちこちのお家からおいしそうな良い匂いが…個人的には火が入ったセロリ(Sedano)の香りもポイントかなぁ、と思うけど、ビコローレの入り口の前に立つと、いつも懐かしくイタリア暮らしを思い出します。


現代人はマルチタスクで身体より何より脳が疲れているそうです。好きな香りを嗅ぐとリラックスする、そして、幸せな記憶も香りとともに蘇る、あらゆる意味で「香りは脳のご馳走」なのですね。



La Cucina Oliva di TAMAO TANAKA

南青山で楽しく学ぶ、 おもてなしイタリア料理、西洋菓子、そして和食。 家庭のキッチンでレストランに負けない美味しさが生まれる とっておきのレシピを教えます。 いつものおかずがおもてなし料理に変わる、季節の和食のレッスンも! 日々の食事やおもてなしを、もっと美味しく。

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