五感を使って…

「料理をするときは五感を使って」とレッスンでも繰り返して伝えてきたことだけど、忙しい人や慢性的なストレスがある時など、料理って気持ちをそこに集中できるから、良い趣味ではないかな、と思います。


ボーッとしてたら焦げますし、料理が焦げるくらいで済めばよいけど、よもや指を切り落としたりしたら危ない!!始めてしまえば集中して雑念がなくなるから、私のように考えてしまうタイプのニンゲンはつい時間が空くとキッチンに立って料理を始めてしまうのかな。片付けながら作ることも大事、使ったまな板や鍋なんかをさっと洗う間は頭を休めて。


最近は「料理を作らない」ことが流行りだというのが少し残念です。余裕のない世の中で習い事としても昔より人気が低めでちょっぴりがっかり。もちろんね、毎日頑張る必要はないし、たまに出来合いのものを並べるだけで済ませたり、外食を楽しんだりして、家事を休むことも必要ですよね。でも、一番幸せなのは家族に二人以上は作り手ができるよう、男女を問わず子供のうちから料理に親しむことではないかしら。



トップの写真は、生徒さんたちから送られてきた家での復習の成果あれこれ、目にもご馳走で皆さんちゃんと綺麗に盛り付けてあって嬉しい。

大卒後商社に勤め始めた頃、ほぼほぼ一人広報室で慣れない上にとても忙しくヘトヘトの日々でした。たまたま早く帰宅できて夕飯の準備の手伝いをしていたとき、ちょっと、いや、相当面倒くさくって、母が作ったお惣菜をお皿の上にどさっと盛りました。「動物の餌じゃないんだから!お母さんはジョン(=当時の飼い犬)の餌だってもう少しおいしそうによそってるわ」と叱られて…滅多に怒らない母だったこともあって、なんとなく忘れられません。

レッスンでは、「熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに」という気持ちもあって、全ての皿を完璧にとはなかなかいかないのだけれど、最後の仕上げの盛り付けは(ゴルフのパターじゃないけど〜)もう一度集中して、自分自身も目で楽しみつつ、必ず心を込めて。


な〜んて、あれこれ言いましたが、家族や友人、自分のためにも、美味しいものを作れるようになるって素敵なことです。作っている本人がおいしい香りの変化を間近で楽しめるわけだから、何かと酷使されがちな脳にもご馳走になって。料理って奥深いし本当に面白いから、過去の髪型ひとつとってもこんなに飽きっぽい私もず〜っと続けてこられたのだと思います。


家にいる時間が長い、こんな時こそ、健康維持のためにもおうちご飯を楽しんで下さいね。


さてさて、そもそも片付け魔なのですが、時間がわいたから絶賛断捨離中。もともとアルバムにコラージュして収めてあった写真も、もう捨てようかなって。大学時代から20代前半、家に友達を呼んで、(今見ると随分ごちゃごちゃして稚拙だけど〜)テーマを決めたテーブルを囲んで、料理やお菓子を食べてもらっていました。




イタリアを好きになったきっかけはインテリア。テキスタイルデザイナーになりたくて、美大受験を目指していたので、たくさん描いた平面構成を見せているの図。

たまたま年末ビーフシチュー作りに凝っていたところ、Twitter経由で、後に美少年フォトグラファーとなった大串祥子ちゃんから、「玉緒さんちで最初にご馳走になった料理がビーフシチューでした」と。


作った本人はすっかり忘れていたけれど、記憶に残してもらえてたって嬉しいこと。

そうそう、お肉の焼き具合も抜群、男性の生徒さんたちもいつも綺麗に盛りつけてくれる。写真は行方不明ですが、いつぞや急にリクエストして2人競演で作ってくれたお好み焼きも(実際おいしくできていたし)美味しそうに盛ってくれました。


こうして生徒の皆さんの料理写真を並べて眺めてみても、私にも残せるものがあったのかなぁって嬉しく思います。

うちには犬が常にいて家族は全員動物好きでしたが、母の方針で「犬が苦手な人もいるだろうから」とダイニングではなく、2階の自分の部屋でおもてなしをしていました。特別ではない狭い空間でも、工夫してテーブルを調えることにも慣れている。


実家を処分することになったときに親しい友人が、「大阪の自分の実家がなくなるより吉祥寺の家がなくなるのはさびしい」と言ってくれたけど、イタリアで知り合った欧米人ゲストも含めて、とにかく家によく人を呼んで手作りの料理やお菓子を食べてもらっていた。


教室はイタリアの食文化を紹介して、調理技術やレシピを教える場所ですが、皆さんに、親しい人の家に招かれた時のように寛いで過ごしてもらいたいな〜と思って毎月準備しています。家に招いて手料理でもてなすことも、私がイタリアで覚えた文化のひとつだから。


教室を始めて25年ともうすぐ半年、鼻声でのレッスンで失礼したことはあれど休講するのは初めてです。樫村シェフの特別レッスンのあとは休講にしようと自分の中でなんとなく決めていたのですが&状況が落ち着くまで実のところは再開の目処も立てづらいけれど、5月のレッスン日にはまた元気に教室でお目にかかれるとよいなぁ、と願って…すでに身についた習慣なのにプライベートのおもてなしもできなくてさびしいですが、家にいらっしゃる皆さんが流し読みできるよう、しばらくは写真の断捨離がてら執筆活動に励みます(笑)。

La Cucina Oliva di TAMAO TANAKA

南青山で楽しく学ぶ、 おもてなしイタリア料理、西洋菓子、そして和食。 家庭のキッチンでレストランに負けない美味しさが生まれる とっておきのレシピを教えます。 いつものおかずがおもてなし料理に変わる、季節の和食のレッスンも! 日々の食事やおもてなしを、もっと美味しく。

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