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ヴォンゴレ・ビアンコ

教室のすぐお近くに、都内(ということは、おそらく日本国内でも…)ヴォンゴレ・ナンバー1の誉高い「リストランテ コルテジーア」があります。特別レッスンでもお世話になったコルテジーアの江部シェフとは旧知の仲、そもそも仕入先を紹介してくださったのは江部さんですので、お揃いの大粒あさりで私もすでに今年数回目のヴォンゴレ・ビアンコを「お家ダイニング」(ーレシピのみ、デモンストレーションもなしのリストランテ形式のレッスンです)やプライベートで楽しんでいます。一番好きなパスタは「ヴォンゴレ・ビアンコ」、もしくは作ってもらう「プッタネスカ」、甲乙付け難い。私のプッタネスカは性格を反映してなのか、どうも今ひとつパンチが効かないので(笑)、愛情をもって作ってもらうプッタネスが望ましい。ヴォンゴレ・ビアンコは、シェフには叶わずとも、自分で作っても「あぁ、美味しいな〜」って…素材とオイルの乳化が味の決め手かな。プッタネスカよりも使う材料も少ないシンプルな料理だけに、あさりが一番大事だし、選ぶパスタの太さや美味しさも大事。他のオイルベースのパスタより、あさりのブロードを吸わせつつ火にかける時間が長いので、最低でもスパゲッティの太さの麺を使うこともポイント。

本も映画も

週末すらっと読んだ本、「NYの「食べる」を支える人々(アイナ・イエロフ)」、NYには行ったことがなくても(←かくいう私がそもそもNY未訪問)食に興味がある人なら楽しく読めると思います。個人の料理教室といってもサロン風という優雅な感じでもありませんし、日本のイタリア料理業界の皆さんと同じような気持ちで働いてきたつもりもあって、飲食業界のあれこれ、肌身にしみる話もたくさん。また、巻頭の記憶に残るフレーズ、「食には愛がある。自分や人のためにご飯を作ることが生存と愛のためでなければなんなのだろう」「人に何かを食べさせること。それが彼らの喜びであり、生きる糧なのだ」というくだり、長いこと病気の家族を食事で支えてきた自分には実に深く頷ける言葉でした。一家揃って読書好き。昔から本を読むのは習慣でしたが、中学でチャンドラーにハマって以来、翻訳ものばかり読んでしまって…小学校で書いていた作文のほうがまだ文がこなれていたような気がします(苦笑)。私の文にはとにかくやたらと主語が多くて翻訳調かもしれませんが、昔と違っていいところは、狙って書いたりしてないとこかな。作文が得意な子供って、案外策略的に書いてたりしますものね。と、話は大きくずれましたが、本も映画も、テーマが食じゃなくてもね、食事のシーンは心に残ります。台湾のかただということもあって、アン・リー監督のファンですが、冒頭からたまらなくおいしそうな「恋人たちの食卓」、ゴッド・ファーザーを観たから思い出したのですが、家族愛と食事ってやっぱり切っても切れないものなのだなぁ、と。たまの外食でも、知り合いのお店に脚が向いてしまうのは、「おいしいものを食べさせてあげよう」という愛をたまには受けとりたいからかもしれません。さてさて、今週は、金曜の春の洋食と、土曜のショートケーキの特別レッスンにお席がございます。冬の間はキャベツが甘すぎて作らない「ロールキャベツ」、桜は散れども花冷えといった陽気にぴったりの献立です。春キャベツたっぷり、トマトベースでことこと煮込んで、お皿の上でホワイトソースをかけて。冷凍しても味落ちが少ないから、たくさん作っておくことをオススメします。

「苺のショートケーキ」と「春の洋食」の特別レッスンのお知らせ